デジタルマーケティング人材育成講座 人材育成講座

close

デジタルマーケティング人材育成講座

マーケティング
人材育成講座
人材育成講座

WORKS 実績

マルホ株式会社
化粧品事業部様

カスタマージャーニー設計がお客様を理解するための重要なキー。
マーケティングオートメーション『Pardot』を活用し、顧客一人一人に合った情報をベストなタイミングでお届けし、購買促進に成功。

カスタマージャーニー設計がお客様を理解するための重要なキー。
メール含め様々な施策で相乗効果を得られた結果、サンプル・トライアルから30日以内の現品購入率が約170%。
都度購入から定期購入への引き上げ率は約150%。

マルホ株式会社 化粧品事業部

皮膚科医師企業総合評価No.1※の医療用皮膚薬メーカー・マルホ株式会社による皮膚医学から生まれたスキンケア化粧品『iniks(イニクス)』。 出典 株式会社アンテリオ調べ/無断転載禁止「Rep-i(マルチクライアント型医師意識調査)」(2018年2月インターネット調査)皮膚科回答医師数:645名 調査方法:主要製薬企業51社の企業の評価を医師に実施・集計後、ランキング化

iniksは肌のバリア機能に着目したスキンケアで、敏感肌、大人ニキビ、乾燥等のトラブル状態の肌をいたわりながら、肌の土台を整え、季節や体調の変化を敏感に感じとる大人トラブル肌を、美しく守るための強い味方。使い続けることで、いつも調子の良い健やかな美肌へ導いてくれる商品です。

iniks公式webサイトは こちら

現在、iniksの魅力をより多くのお客様に知っていただくため、そしてお客様一人一人に合った最適な情報をお届けし、正しくスキンケアを行っていただけるようなコミュニケーションをとりたい、という想いでSalesforceのマーケティングオートメーション『Pardot』を活用されています。
その成功のポイントや具体的な実施内容をご紹介します。

主な実施内容

pardot導入背景・導入前の課題

すべてのお客様に一括メール配信をしていたので、お客様の状況に合わせたきめ細やかなメールを配信したかった。

以前使っていたメール配信システムはオートメーションではなく、手動のスポットメール配信しか使いこなせていない状況でした。また、細かくセグメント別にメールを送ることが当時困難であったため、基本的にはすべてのお客様に、新商品発売やキャンペーンのご案内など、必要最低限のメールを一括配信でしかお送りできていませんでした。HTMLのメール作りも敷居が高くて実施できておらず、使いこなせていないという課題もありました。

そこで、ZENoffice様にPardotをご提案いただいた際に、これならオートメーションでそれぞれのお客様の状況に合わせた、きめ細やかなメール配信が可能になるのでは?と思い、期待して導入を決めました。(高野様)

ZENofficeから提案を受けた時の感想はどうでしたか?

元々、マーケティングオートメーションというものをやらなくては、という課題があったので、色々システム導入のことなども考えていました。

まずはメールでのアプローチがあるというのを考えたときに、最初は正直SalesforceやPardotの機能がハイスペックすぎて当時の事業規模にはそぐわないと思っていたのです。
まずは、簡易なメールを送れるシステムだけを導入しようと思い、実はその時にもセールスフォース様にお声掛けはさせていただいていたのですが、一度見送らせていただきました。

しかし、一旦シンプルでミニマムなものでやってみたところ、メールでのコミュニケーションを実行することはできましたが、やはり行き詰まりを感じまして、そこから飛躍したいと思いました。

Pardotを選んだ理由としては、メールだけではなく、マーケティングオートメーションツールは広がりが大きいと感じて。
更に、ZENoffice様のご提案の中で、引いた目線の「事業として大きくしていくべきではないですか」というご提案をいただきながらも、まずはメールでできること、といった実践すべきご提案をいただけたのは、最初のきっかけとしては大きかったです。

また、弊社では本社でもSalesforceを導入していますので、信頼関係などもあり、Pardotを採用しました。(大家様)

pardotの活用方法

カスタマージャーニーに沿った情報を提供できるよう、内容だけでなく配信タイミングも考慮し、ベストなコミュニケーションをとる。

Pardotの機能であるエンゲージメントスタジオやスポットメール(リストメール)を活用し、セグメントごとに異なるメールシナリオを走らせ、少しでもお客様のお役に立つことができるような情報提供を心がけています。
カスタマージャーニーに沿った情報を提供できるよう、内容だけでなく配信タイミングも考慮し、ベストなタイミングになるよう工夫しています。

ZENoffice様にデータ分析をしていただいた結果と、私たちの考えをうまく組み合わせた形でシナリオをご提案いただいて、それをブラッシュアップしてエンゲージメントスタジオを作り上げていきました。(高野様)

定性分析として、ペルソナやカスタマージャーニーのディスカッションから、ターゲットとなるお客様にインタビューも実施しましたよね。その辺りはどのように思われましたか?(川渕)

まず、ペルソナやカスタマージャーニーのディスカッションを通して、メンバー全員の顧客イメージを揃えることができました。化粧品事業部には様々なキャリアのメンバーが一緒に仕事をしております。
皆共通して「肌トラブルで悩んでいる方に対し、安心安全で機能性の優れた化粧品を届けたい」という想いは同じなのですが、化粧品業界出身メンバーが考える肌悩みのレベルが「お化粧でなんとか処置できるレベル」なのに対し、MR出身のメンバーは、「アトピー性皮膚炎等の疾患で治療していることを前提とした、悩みレベルの深い方が対象」だと思っていたことが分かりました。今まで顧客について深く話し合う機会がなかったので、やってよかったと思っています。

具体的には、お客様のインタビューを通してしっかりお客様の声をお聞きしたことで、お肌のお悩みで病院に通っているお客様と、通っていないお客様の考え方の違いを皆が客観的に把握することができました。
印象に残っているのは、カスタマージャーニーマップを作って初めて、自分も生活者なのにいつの間にか企業目線になっていたことに気付いたことです。

カスタマージャーニーを作っていて、改めて「自分もそういえばそういう行動していたな」、「こういう気持ちで化粧品とか触っていたなぁ」とか、自分も生活者でありつつ企業目線でジャーニーを作るという作業はすごく新鮮だったし、気付きが多く勉強になりました。
そこが一番マーケティングをやる上で参考になり印象深いと感じました。

それがキッカケで、例えばメールの文章を考える時に顧客をイメージしながら作成することができるようになりました。今までは自分がメールを作成すると一番伝えたい商品特徴を最初にもっていく作り方になっていたのですが、カスタマージャーニーマップを振り返ると顧客に響く商品ポイントが全然違ったな、ということに気づきました。
そこでお客様目線で考えた内容をメール本文の冒頭に持ってきて、商品の特徴など企業として伝えたいことはあとに書く、といったことを試みた時に、メールを送ったその日にコンバージョンが多く確認できたという話を高野から聞きました。
ちょっと文章の順序や文言を変えるだけでも、そこにお客様の視点が入っていれば結果にすぐ繋がるというのが驚きでした。そういったところも、カスタマージャーニーって大事だなというのを感じました。(篠崎様)

商品をお届けする際の同梱物についても、初めてサンプルを注文されたお客様には情報がもっと多くあった方がiniksのことに興味を持っていただけるよね、とかペルソナ・カスタマージャーニー像をもとに戦略、戦術に落としていけるようになりました。
これまで分かっているようで分かっていなかったお客様の背景や考えをデプスインタビューやカスタマージャーニー作成を通して知ることができたので、こういうお客様にはこういう情報を届けよう、といったことが明確になってきました。まだまだ実現できていないことも多いですが、これから良い方向に進んでいくための、とても良いきっかけになったと思っています。(高野様)

苦労したことは?

半年くらい紆余曲折はあったけど、そこを潜り抜けると形になって結果が出てきて、実感や手応えを得られるようになった。

最初はPardotの使い方に慣れなくて、、、(笑)今Pardotは日本語表示ですが、最初は全て英語だったこともあり大変でした。
でも、使い慣れると大変便利です。エンゲージメントスタジオなどは一度動かし始めるともう勝手に狙ったタイミングでお客様にメールをお送りできますし、メールの開封率もなかなか良いのでは!?と思っています。
メールのABテストを実施したり、まだお客様が購入に至っていない商品の案内メールを送ったり、検証結果を踏まえてブラッシュアップしていった結果、お客様に受け入れてもらえるメール配信に近づけているのではと思っています。 オファーを付けたメールを配信した際も実績が出ていますので、とても嬉しいですよね。
苦労はしましたけど、お客様に喜んでいただけるようなメールが送れているというところがモチベーションになっています。これからも、もっとお客様の気持ちに寄り添うアプローチを心がけていきたいですし、iniksのことを信頼していただき、好きになってくださるお客様が少しでも増えていけば・・・と思っています。(高野様)

そうそう、うちにはHTMLのメール作成が得意なスタッフもおりまして・・・。
工夫しがいがあるようで、楽しんでメール作成をしている様子が見受けられましたね。

半年経ってからクーポンが使われだしたり、開封率も安定してきたりと、仕組みが安定するまでやっぱり半年くらい紆余曲折がありました。
不安に感じながらもそこを潜り抜けると、1年位経過して結果が出てきて、担当メンバーも自分たちが行っている業務がこういった形になって返って来るんだ、という実感や手応えを得られるようになったのではないかと感じています。(大家様)

pardot導入後の変化・成果

メール含め様々な施策で相乗効果を得られた結果、サンプル・トライアルから30日以内に現品を買っていただいた率が施策の実施前、実施後で約170%。
都度購入から定期購入への引き上げについては、約150%。

Pardotでメールを配信して、まず開封率がとても安定していて、クーポンを付けることで、特にトライアルキットからの引き上げで効果が得られていると思います。

クーポンなどオファーの提供については結構議論をしており、ただオファーをつければ良いというわけでもないので、セグメントごとにオファーによる効果をどれくらい見込みたいのか、そのために必要なことは、などきちんと綿密に考えてセットしてきました。

トライアルやサンプルの引き上げで言うと、カスタマージャーニー作成によって、お客様の行動や、「何をトライアルに求めるのか」というところを考慮して、メールはもちろん、それに加えてトライアルの商品自体の質を改善したり、同梱物や広告を改善したり、様々な施策で相乗効果を得られた結果、サンプル・トライアルから30日以内に現品を買っていただいた率として、施策の実施前・後で170%程度の改善が見られました。

エンゲージメントスタジオを導入できたことで、お客様のニーズに合ったメールを効率的に送ることができているのではないかと感じています。
メールのみの効果による結果というよりは、メールオートメーションの取り組みから派生したマーケティング活動の改善による相乗効果がみられ、戦略に基づいた戦術の骨格がしっかりしたように思います。

都度購入から定期購入への引き上げについては、ほぼメールの施策のみでした。1年間を通して導入前後で150%程度の改善が見られました。

メールをコンスタントにやり続けたことが、定期の引き上げに寄与していると感じます。

Salesforce EinsteinAnalytics導入後の変化・成果

Pardot以外に、Salesforce EinsteinAnalyticsを導入したことで、ダッシュボードで必要なデータをすぐに見ることができてすごく便利に感じております。

マネージャーが見るのはもちろん、製品担当者も売れ行きなどの進捗を見るために、これまでは全部手作業でやっていましたが、それが簡単に見ることができて助かっています。

また、担当者が変わると分析の軸や方法が変わったりしますが、SalesCloudとECサイトのデータが連携しており、そのデータを社員が同じ評価軸で見ることができるのは大きなメリットです。(大家様)

現在の課題と今後の展望

セグメントを細分化して、さらにきめ細やかなメールを送りたい

まずはメールに関してですが、お客様の購買行動を分析し、もう少しセグメントを細分化してきめ細やかなメールも考えていけたらなと思っています。

シナリオに関しても、今後も配信結果を見ていきながらもっと良い内容になるようブラッシュアップしていけたらと思います。

その他、メール以外のところでどのように使いこなしたらいいのか、まだ分かりきれていないところもありますので、ZENoffice様に教えていただきながらPardotを最大限に使いこなせるようにしていけたらいいなと思いますね。
Pardotフォームを使ってアンケートをとったりもしていて、とても便利ですが、うまく活用できていないところもありますので、そういった点を改善していけたらと思います。(高野様)

ZENofficeへの評価と、今後期待することを教えてください。

すごく皆さんに助けていただいているなと感じております。 どんなに無茶なお願いを言っても(笑)何とかしようという姿勢で取り組んで下さって・・・。そういう社風の会社ってなかなか出会えないので本当に感謝しています。

あとは、みなさん人間味のあるユニークな方たちだなって思います(笑)

ですので、一緒に業務を進めていく中で本音でぶつかり合うことができますよね。関係性がしっかりできていないと、なかなかこういった仕事の進め方はできないものだと感じていますので、引き続きよろしくお願いします。

メールだけにとどまらないマーケティング全体のアドバイスなども非常に参考にさせていただいております。(大家様)

ぜひこれからもご一緒により良い施策を行っていきましょう。よろしくお願いいたします。(川渕)